コロナ禍で遠方の両親になかなか会いに行けない、もう何か月も孫の顔を見せていない、体調や困ったことはないだろうか、もっと近くにいたら安心なのに・・・
そう考えてご両親と同居という選択をする子育て世代の方が、今増えています。
お互いのプライバシーはしっかりと守りつつ、親世帯は元気な孫の姿をみて元気をもらえたり、子世帯は急な仕事の時に子供を預けることができたり、そんな良好な関係性を築くことができる二世帯リノベーションについてご紹介します。
住み慣れた実家や大きめの中古物件を購入して二世帯にリノベーションする場合
子供の人数に合わせて子供部屋を作ったり、親の介護を考えバリアフリーにしたりと家族の形態に合わせて間取りを考えることができます。また資金面でも協力し合えたり、税金などの面でもお得になることがあります。
二世帯リノベーションの良さといえば
・子世帯が共働きであれば親世帯の手助けにより家事や育児の負担を減らすことができる
・両親が高齢になっても近くで様子を見てサポートができる
・生活費を節約できる
などがあります。
二世帯住宅は「完全同居タイプ」「部分同居タイプ」「完全分離タイプ」 の3つのスタイルに分けられます。そのスタイルにより、必要な水回り、部屋数などが変わってきますので、ご家族が二世帯リノベーションに求めるものを、まずは考えてみましょう。
「完全同居タイプ」
リビング、ダイニング、キッチン、浴室などを共用、二世帯が完全にひとつの家族となって暮らす方法です。他の2つよりも断然費用を抑えることができます。またそれぞれの間取りを広くとれる場合もあります。家事分担などで相互に助け合うこともできます。
もともと人づきあいが得意で、コミュニケーションも上手くとることができる家族に向いています。
「部分同居タイプ」
玄関はひとつですが、浴室やダイニング、キッチン、さらにリビングなどを世帯ごとに設けて独立性を高めたタイプです。
何をどこまで独立させるかによって、さまざまなバリエーションが考えられます。適度にコミュニケーションをとり、プライベートな空間はお互いがくつろげるようにと分けることが可能です。
共有部分の使い方やルールをあらかじめ決めておくと後々問題になりにくいです。またこだわりが強い部分は分離させておくのもおススメです。子供が大きくなれば食事やお風呂の時間等も遅くなることが考えられますので、そうなった場合の生活導線や音への配慮も考慮しておくと安心です。
「完全分離タイプ」
玄関を含んだ全てのスペースを世帯ごとで完全に分け、生活空間を独立させた住まいを2つ並べたタイプです。隣人のようなスタイルで長く単世帯で暮らしてきた家族同士でも、無理なくひとつ屋根の下に暮らす安心感を実現できます。また、仕事などの関係で活動時間に大きな違いのある場合は特におすすめです。
費用は高くなりますが、適度な距離感でお互いが自立していたい家族に向いています。
共働き家庭の多い子育て世代にとって、両親と子どもが一緒に過ごせる二世帯住宅は防犯面や万が一の病気の時にも何かと安心です。また親世代にとっても孫の顔を見ることができるのは嬉しいこと。とはいえ親世帯と子世帯では価値観やライフスタイルが違って当たり前です。生活リズムや子供の教育方針など遠くに住んでいると気にならなかった部分も近くにいると気になってくるもの。
後からどちらかが無理をすることのないように、間取り以外の部分もコミュニケーションをとり、正直な気持ちを伝えながら事前にしっかり話し合うことが大切です。
義両親との同居はちょっと心配・・・という方もそれぞれのスタイルに合った、両方に良い暮らしを実現することができるかもしれません。
共有部分が多い間取りにする場合は寝室などを広めにとりソファを置くなどサブリビングとしてくつろげるようにしてプライベートの部分も確保すると良いかもしれません。
また独立性の高い間取りにする場合もどこかに交流できる空間を作っておくなどすると、普段は別々でも週末や誕生日などの記念日に同じ食卓を囲むなどして同居の良さを味わえます。
家族の数だけ正解のある二世帯リノベーション。ご家族にぴったりの暮らしを見つけて下さいね。